著者金原ひとみ(著)出版社ホーム社発売日2020年04月ISBN9784834253375ページ数209Pキーワードぱりのさばくとうきようのしんきろう パリノサバクトウキヨウノシンキロウ かねはら ひとみ カネハラ ヒトミ9784834253375内容紹介一歳と四歳の娘と始めたパリでの母子生活。近づく死の影から逃れるための突然の帰国。夫との断絶の中、フェスと仕事に追われる東京の混迷する日々……。生きることの孤独と苦悩を綴った著者初のエッセイ集。 西加奈子さん、平野啓一郎さん推薦!!自分を愛することを認めてくれる人はたくさんいるけれど、自分を愛さないことも認めてくれる人は稀有で、金原ひとみさんはその一人だと思う。──西加奈子壊れるように成熟してゆく魂。パリ—東京の憂鬱を潜り抜け、言葉は、痛みと優しさとの間を行き交いつつ、気怠く、力強い。比類なく魅力的な作品。──平野啓一郎【本文より】帰宅すると、ネットでピアスを検索し、サイズ違いのセグメントリングとサーキュラーバーベルとラブレットを二つずつ買った。とにかく何かをし続けていないと、自分の信じていることをしていないと、窓際ヘの誘惑に負けてしまいそうだった。これまでしてきたすべての決断は、きっと同じ理由からだったのだろう。不登校だったことも、リストカットも、摂食障害も薬の乱用もアルコール依存もピアスも小説も、フランスに来たこともフランスから去ることも、きっと全て窓際から遠ざかるためだったのだ。そうしないと落ちてしまう。潰れてしまう。ぐちゃぐちゃになってしまうからだ。※本データはこの商品が発売された時点の情報です。目次パリ(ミルフィーユ/カニキュル/スプリッツ/ミスティフィカシオン/シエル ほか)/東京(カモネギ/おにぎり(鮭)/玉ねぎ/フェス/ラーメン ほか)